知っておきたい介護の基礎知識

これから介護に携わる現場で働きたいと考えている人は、介護に関する基礎知識があるかないかによって、心構えや働き方のモチベーションにも大きな違いが出るものです。介護は、老化によって少しずつニーズが発生するケースもあれば、病気やケガがきっかけとなって要介護になってしまう人もいます。風邪を引いただけでも、こじらせて回復が遅れると要介護の状態になりかねません。関節が思うように動かないとか体に麻痺が生じるなど身体的な原因もあれば、認知症など精神的な原因もあります。また、骨折によって寝たきりや車いすの生活になってしまうこともあり、原因は様々です。

利用者が介護サービスを利用する際に、負担を軽減できる介護保険という制度があります。どんなサービスでも必ず適用されるというわけでもなければ、誰でも自由に利用できるというわけでもないことは、介護の基礎知識として理解しておきましょう。介護保険を利用する際には、まず最初に申請をして要介護の認定が必要となります。そのうえで、その要介護の認定度合いに合わせたサービスなら、少ない自己負担で利用が可能です。しかしそれ以外のサービスに関しては、自己負担となるため、注意が必要です。

少ない自己負担とはいえ、施設に入ってサービスを受けるとなると、多かれ少なかれ金銭的な負担が発生します。そのため自宅で介護をする世帯も少なくありません。その場合に自宅で暮らす利用者をサポートする施設形態には、デイサービスやショートステイなどのサービスがあります。自宅で生活する利用者を支えたいのか入居系の施設で暮らす利用者を支えたいのか、そうした希望によっても選択肢が変わってきます。